福岡県宗像市の歯科・小児歯科・口腔外科・マイクロスコープ・セカンドオピニオン・訪問歯科
くりえいと歯科おおかわちクリニック 福岡県宗像市くりえいと三丁目3番1号 月~土9:00~17:30まで診療 最終受付17:00 ご予約はお電話番号0940-39-8020まで

実際の治療内容

根管治療・歯内療法治療集 4ページ目

注※ここから先は虫歯の写真や歯茎からの出血を伴う写真がアップで表示されます。

case3-6
他院で歯根端切除されたが症状が消えずに困っていた歯のリカバリー

治療の流れ
治療の流れの写真:マイクロスコープ下で歯根端切除リカバリー
治療の流れの写真:歯根膜腔の幅が正常値にまで改善

【概要】
歯根端切除はただ切るだけでも一時的にサイナストラクトが消えたりするのですが、そもそも根管に存在する細菌の漏洩が原因で根尖病変ができているわけなので、よっぽど根管の状態がよく補綴装置の封鎖が完璧でない限り逆根充なしでうまく維持することはできません。またベベルをつけ過ぎた場合は、象牙細管の走行を意識して、それだけより深く逆根充する必要があります。
  • 【治療回数】
    1回 120分(糸取りや経過観察は続きます)
  • 【方法】
    サイナストラクトがあったため、場所の特定は容易でしたので、切開剥離後、当該部位を掻爬し、根尖を確認し原因を特定します。今回は逆根充されていましたが、ベベルが強すぎる割には逆根充が浅過ぎたのと、そもそも封鎖が十分にされていないことが原因のようでした。CRらしき充填材を除去し、十分深くまで逆根管形成を行い、MTAセメントで逆根充しました。X線を見ると治療後は歯根膜腔の幅が根尖まで一定で、エンドの基準に即して言えば完全に治癒したと言える状態に回復していることがわかります。
  • 【備考・副作用・デメリット】
    手術なので極端に体力がない方や全身疾患の関係で手術ができない方は適応ではありません。
    外科処置に伴う痛み・腫れ、出血、合併症の可能性があります。
    MTAセメントの他、Biodentin、EndoSequence BC Sealerといったケイ酸カルシウムセメント製剤(未承認医薬品)を使用します。アメリカを筆頭に海外の専門医達は根管充填材はMTAセメントよりもケイ酸カルシウムセメントが主流です。当院では成分だけでなく世界的に広く使用されているものと同じ製品を使用しております。ケイ酸カルシウムセメントはMTAみたいなものですが、MTAより扱い易く色々な物性のものがあります。硬化時間や硬化後の強度も様々で、MTAセメントだと溶けてなくなってしまうような場面でもより確実な操作が可能です。未承認医薬品は歯科モールから購入しております。
  • 【費用】
    自費外科的歯内療法(自費:80000+税)

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